2018年3月31日土曜日

私の一番のお気に入りは

これまでいろいろな鏡筒を紹介してきたが、私のお気に入りをまだ紹介していない。これまでのシステムで最も良い画像が得られたのは、ミードのAZM90の鏡筒である。口径90mmでFLが600mmである。ミード社の光学系は今まで使用したシステムでいい印象を持っている。この鏡筒もきちんと作られており、得られる星像は優秀だと思う。ただ、このメーカーの機械系は好感が持てない。優秀な光学系とコンピュータ制御をこの部分で大幅に減点しているように感じる。DSにしろETXにしても、コストの壁があるのだろうけど、そこがとても残念に思う。でもLX90は高価なだけあって機械系もいいのだけどね。



2018年3月27日火曜日

LX90が着た

これまでは星雲星団撮影用の機材を入手してきたが、今年は火星接近がメインテーマなのでどうしようか考えていた。125mmで対応する場合、FLが短いのでバローを使わないと必要な倍率に届かない。3倍を使って約300倍になるので、数字的にはこれでできなくはない。ただ上手くいくか自信はないので、オーソドックスに長焦点の望遠鏡を購入した。ミードのLX90の旧型をオクで入手できた。ジャンク品だったが幸運にも特に修理の必要もなく正常に使用できる機械であった。実際に届いた物を確認するとでかくて重いシステムである。丁度ウォームギヤを交換して修理した姉妹機のETX90と並べると大きさがわかる。これでも上位機種のLX200と比べると軽量な機械なのだ。コントローラがオートスターなのも手慣れているからいい。赤道儀はSynScan制御なのだが、最初にオートスターから入ったせいかこのシステムはどうも使いにくい。ETXと比べると機械ハードウェアは高級なメカなので導入精度や追尾精度は問題ないレベルである。現在テストをしているが、ちょうど月がよい状態だったのでテストに撮影してみた。







2018年3月22日木曜日

その他の屈折鏡筒

所有している他の屈折鏡筒はあと、ビクセンのニュープラネット80鏡筒とミードETX70鏡筒がある。両者ともF5で似たような傾向である。中心部はシャープだが、周辺で星像が流れる。色収差は強く出るが、絞れば目立たなくなる。2枚目のミードのは絞ってあるので色収差が目立たなくなっている。ただし、周辺の流れは改善されない。
この他個人的に興味があって、安いのでついポチってしまったのがケンコーのNewSW3-PCという望遠鏡だ。70mmのFL700mmという仕様と小型の赤道儀に関心があった。まだよく調べてはいないが、ネットであがっているような否定的な評価は当たらないと思う。このコストでよくぞここまでの物が提供できたね、というのが私の率直な感想である。とてもよくできたシステムである。望遠鏡のレンズはF10の割りに色収差は強く出ているが、簡易レデューサーをかけると星像が縮小されるからか、不思議と目立たなくなる。F値が長いので周辺の星は流れが小さいのはいいね。








2018年3月21日水曜日

手作り望遠鏡

ファミスコを手作り鏡筒へ移植した件は話したが、実はもう1機手作り望遠鏡がある。私が80/560と呼んでいるのがそれだ。元々はビクセンのVOYAGER-S80Sという機種の鏡筒が壊れたものをジャンク品で入手したが、それのレンズ部を取り出して筒の部分を入れ替えたのだ。そうして口径80mmでFLが560mmの手作り望遠鏡が完成した。元の部品は黄色のレンズフードとプラスチック製レンズセルとレンズだ。このレンズは不思議なレンズで中心部に青く同心円状に映り込みが見える。ニュートンリングではないようだ。見た感じではレンズの研磨痕のように見える。こんな状態なのでさぞかし得られる像がわるいと予想したが、これが案外いい星像なので不思議だ。2枚目の画像のように開放では色収差が強く出るので、口径を絞ってやると最後の像のようにとても特徴のある画像が得られた。
タカハシだとかボーグなど有名どころの鏡筒はそれなりに情報や撮影結果がある。しかし、私が使っているような無銘(無名)の鏡筒やレンズはどこにも情報がない。だからこそこうした無名システムの情報に意味があると考えている。メジャーなシステムはその道のエキスパートにお任せすればよいのだ。







2018年3月18日日曜日

放物面鏡のニュートン反射

球面鏡まで来たので、今回は当然放物面鏡のニュートン反射望遠鏡という事になる。30年以上前に購入した、ビクセンのR100-Sと中古で購入したR125-Sという鏡筒がそれだ。それぞれ600mmと720mmのFLがある。R125は所有している望遠鏡では最大口径である。見え方は球面鏡と共通しているが、中心部はこちらの方がややシャープな像のような気がする。周辺部は球面鏡と比較してよいわけではなく、コマ収差により星像の流れが発生しており、減光もある。特にR125はスーパーミラーで高精度の鏡らしいが、それほどの効果は感じられない。ただ画像を強拡大すると鏡の精度が実感できる。所有している反射式望遠鏡の像はここらあたりのレベルという事がわかった。





2018年3月17日土曜日

球面鏡のニュートン反射

屈折式の対極である反射式でカセグレン方式以外に所持しているのはニュートン反射になる。先に書いたDS2114改の他4本あり、うち2本は114mmの球面鏡でFL900mmの形式である。中古品を購入すると、いらない物もついてくるのでどうしても余分なパーツが増えてしまう。この2本はスペックが全く同じだがメーカー機種は異なり、ビクセンのVOYAGER-R114MとケンコーのSKYDREAM-GX9000である。900mmの追尾はさすがにつらいので簡易レデューサーで700mmくらいに落としてある。結果はDSと同様で、周辺の星像は流れるが中心付近はシャープでいい像を示している。ただし、DSと異なり焦点距離が約700mmなので当然迫力のある画像が得られる。反射なので色収差はなく、屈折式の青いにじみも出てこない。F値が長い球面鏡もなかなかいいのではないかと思う。何より安価で、そこそこの星像を提供する事ができる。周辺の星像で良像基準を下回るが鏡筒としては合格レベルだと思う。








2018年3月16日金曜日

私的良像基準

先日良像の基準について話題が出たので、ここで記述しておく。以前に購入したファミスコ60mmであるが、そのままのメカニズムでは撮影が難しい。プラ製の回転式焦点調節機構は位置の調節と固定が難しいのである。これにカメラをつないで撮影するのはさらに難しい。そこでレンズのみ取り出して鏡筒を自作して移植した。筒は紙製だが厚手で強度は十分ある。焦点調節は手持ちのラックピニオン式の機械を取り付けた。こうして得られた画像がこんな感じである。セミアポなので色収差は比較的目立たないし、周辺像も流れはあるが小さい。注意点としてはファミスコは口径を絞らずにこのレベルを出している事である。この水準を良否の基準として判定している。








2018年3月15日木曜日

翁草が咲いた

翁草は2-3年前に購入したが、確かまだ開花した記憶がない。今年は開花してくれたのだが、周囲をみると桃、アンズ、プラムと花盛りだ。管理が十分でないため残念ながら枯れてしまったものもあるが、こうして春を迎えて花を咲かせてくれるとうれしいものである。翁草と同じころ買った黄花カタクリは生存しているようだが、今年花を咲かせてくれるだろうか。




2018年3月13日火曜日

敢闘賞はこの鏡筒に

前回評価できなかった500mmレンズの結果はどうかというと、予想通り無難な結果を示した。ダントツに優れた解像度ではないが、いい部類の像は取得できるシステムである。ここで今まで評価した中で最もコスパがよい鏡筒はレイメイのRXA360である。最初に撮影した時にあれ?と思ったが、それは優秀な部類に入る基準としていたファミスコ60よりいい感じの像が得られたからである。口径は70mmであるが、おそらく実際には50mmくらいしか有効でないと思う。そのため色収差も目立たない、シャープな画像が得られたと考えている。そのように意識して設計したのか、結果的にそうなったのかはわからない。1200円と安価で軽量なので、最初ガイドスコープとして購入したが撮影用に使える鏡筒である。この鏡筒に敢闘賞を与えたいと思う。といっても何かもらえるわけではないけれど。




2018年3月7日水曜日

500mmレンズのゲット

何度もオークションで失敗した500mmレンズをついに入手できた。望遠鏡とカメラレンズが選択肢としてあるが、全視野が平均的によい傾向のカメラレンズにした。カビありのジャンクレンズであったが、幸運にもカビは最前面と前群の最後面と後群の両面に発生していたので簡単に除去できた。掃除を終えて改めて確認すると、なんてデカくて重いレンズなんだと思った。F値は4.5なので、レンズの口径は110mmもある。比較のため400mmのF5.6と6×7の300mmF4.0を並べてみると、その大きさがわかる。これで主要な焦点距離を網羅できた。撮影テストをしたいが、あいにくの天気で週末までテストできそうにない。





2018年3月3日土曜日

EDレンズ考

現在保有している屈折式鏡筒やカメラレンズでEDやFLの物は1点しかない。それもペンタックスのキットレンズで55-300のズームレンズである。それ以外はすべてアクロマートで、さすがに単レンズはない。要は高価なものは何も持っていないという事である。EDレンズがどんな程度かわからないので、この唯一のEDレンズでテスト撮影してみた。EDという名称だけあって色収差は補正されている。だけどそれは色収差のみで、他の収差は依然として出ている。開放で撮影するとコマ収差があり星が尾を引いて写る。2絞りくらい絞ればこれは解消されるが、何か面白みのない像だ。ズームレンズのせいもあるかもしれない。カメラレンズなので望遠鏡よりもシャープさはないけれど、同じカメラレンズでも古いレンズの方は色収差があってもシャープで画像としては面白みがあると私は思える。なので依然EDやFLの購入はしていない。高価であるという理由も、もちろんあるのだが。色収差が嫌ならばニュートン反射という選択肢を私は選ぶ。これならば原理的に色収差はゼロのはずだ。

画像2枚目はEDレンズ絞り開放
画像3枚目はEDレンズ絞り8
画像4枚目はオールドレンズ SMC300で絞り6-7





2018年3月1日木曜日

ミラーレンズの成果は芳しくない

先にブログに書いたKenkoのミラーレンズの他にVixenのマクストーフカセグレンで90mm径の500mmも同じ系統である。こちらの結果はどうかというと、似たような収差による変形があるが、変形の傾向というかパターンが異なる。程度は前者ほどひどくないのでよく見ないとわからない。ミラーレンズは絞りがないので口径を絞るという改善策がとれない。得られる画像の結果から判断するとあまり使いたくないレベルである。カセグレン系の鏡筒は他にETX90のがあるが、こちらは星雲星団向けの仕様ではない。私が所持しているカセグレン系はどうも成績があまりよろしくない。