2023年11月28日火曜日

新たなるバズーカ

 大口径レンズという名にふさわしいレンズをゲットした。それは古いシグマのレンズで500mmF4.5である。重さがカメラも含めると4キロもあるのでAZ-GTEで駆動するのには無理がある。ここは素直にGPに搭載してプレアデス星団をテスト撮影してみる事にした。さすが赤道儀でAZ-GTEとは追尾性能が違う。このレンズは明るいせいなのか輝星にゴーストが発生する。APOなんだけどガラス材が古いタイプで色収差は結構出ている。これらは絞り込んだり露出を落とす事で目立たなくなる。特殊効果を狙って星条を出したわけではないがかなり目立つ画像が得られた。プレアデスにはこのキラキラ星効果はプラスな印象だね。





2023年9月13日水曜日

原点回帰

 天文趣味に復帰したのは2016年ごろからで、手始めに入手して使ったシステムがmeadeのETXー70だった。かなりヘビーに使い倒して壊れてしまい、今この機械は原型をとどめていない。今回オークションでこの弟分のETX-60を入手できた。出品者の説明によると、どうも壊れているようで修理して使ってみようと考えたのだ。手元に着いて確認してみると水平方向と垂直方向ともモーターは動作しオートスターでアライメントもできていそうな印象だ。モーター校正のメッセージはよく出るので無視してよい。オートスターは494でバージョンが1.0Jとかなり古い製造年と思われる。かつての70のは1.2Jだったのでそれより2世代も古いようだ。この個体の問題はそれよりも望遠鏡の光軸がひどくずれている事だ。どう修理するか検討した結果フリップミラーの軸にある切り込みを埋めて無くした。これにより正しい光軸付近でミラーが固定できた。これはETX全般に言える事だが、筐体がプラ製で強度不足な事と、駆動ギヤの歯数も60枚と少ないため導入精度が良くない欠点はあるが、今度は壊さないように使おうと思う。

 

ETX-70付属の494オートスター
今回の機械の494オートスター
レンズのみ60mmで鏡筒は同じ物を使っている
外観は70と全く同じ
これで光軸を確認した
 
 

2023年7月30日日曜日

バルサム劣化修理

 古いレンズを入手すると貼り合わせレンズのバルサム劣化とかバル切れと呼ばれる状態の個体がままある。これの修理は極めて厄介で以前には熱湯で煮沸する方法でレンズを割った事があったので、それからは避けてきた。今回シグマの180mmを入手したのだが、クモリありのレンズという認識だった。分解して中玉のクモリはある程度軽減できたが、よく見ると更に中の方でなにかが流動したような痕跡が認められる。アセトンを塗布して更にレンズを分解すると、この組の後半が2枚の貼り合わせレンズで貼り合わせ面にバルサム劣化を確認できた。今回は煮沸による振動を避けてオーブン加熱による方法でバルサム剥がしをしてみた。条件は200度の20分でやってみたが、一回で分離ができた。ただバルサムが少し焦げて褐色に変質してしまった。もう少し低温でよかったのかもしれない。あと本来はバルサムで再貼り合わせすべきだが、面倒なのと気泡が入りそうなのでそのまま組み付ける事にした。レンズの動作などは特に問題は発生しなかったが、画質の変化などはわからない。





2023年7月12日水曜日

生き残った熱帯果樹

 何年か前まで熱帯果樹の栽培に挑戦していたのだが、限界が見えてきた事もあって最近は消極的になっている。というか新たに購入はしないで、それまでの植物の維持管理に努めていた。別に手を抜いたわけではないのだが、何本か枯れてしまったが生き残った植物もある。ホワイトサポテとグアバとピタンガなど比較的寒さに強い植物はわかるが、チェリモヤとアテモヤが無事なのは意外だ。ピンクマンモスなどは10年以上の栽培歴があり、ジェフナーとエルバンポでも購入後5年以上経過している。エルバンポは早生種のようで最も進捗が早く、ジェフナーが中生でピンクマンモスは晩生の順番だ。今年も何個か収穫はできそうで楽しみである。

手前からジェフナー、ピンクマンモス、エルバンポ
エルバンポの幼果 現時点で大梅くらいの大きさになっている
結実したばかりのジェフナー
 

 

2023年5月31日水曜日

ETX赤道儀の再修理と調整

 そういえば数年前に故障したETX赤道儀が修理途上でそのまま残っているのを見て思い出した。電源が入らない故障はすぐに直したのだが、モーターのパラメーターを記録したノートが行方不明で調整作業が進まない。ウォームホイルの歯数は100枚なのは記憶していたが、ウォームギヤの駆動ギヤを50枚で減速して動かしているので特殊な環境だ。おそらく同じものは世界広しといえないだろうと思う。赤経は24時間360度を100枚で表現する事から一回転を何分何秒で回すかは計算でわかる。モーターユニットはETX70の物で構成しているが、水平と垂直でどうも駆動が違うようだ。赤緯方向のパラメーターがどうも計算結果と違う印象を受ける。暗い中で現場合わせは大変なので昼間にシミュレーションで合わせた。先生役はEQ5GOTOにやってもらう事にした。先生と同じ方向を向くようにパラメータを設定した。これによると約3.5くらいになり計算値2.85とかなり違う結果になった。赤経方向はおおむね同じ方向を向いていて修正の必要はなさそうだ。あとは実際の星空での調整となる。

修理ができたETX赤道儀
赤経駆動状態
赤緯方向の調整

赤経方向の結果


2023年5月18日木曜日

SE-AT100N修理苦戦中



 電源が入らないジャンク品という名目で出品されていたSE-AT100Nを入手した。届いた商品を確認してみたら電源は入り問題はなさそうだ。これはラッキーと思いテストしてみたのだが、追尾機能は壊れていて全く実用にならない。水平がどうの方角がどうのというレベルの問題ではない。西から東へ追尾しているのでどんどん目標天体から離れてしまう。仕方ないのでばらして内部を確認してみると、角度制御はDCモーターにエンコーダーを使っている。この水平方向の赤外LEDが切れているようで発光していない。この部品は壊れたミードの機械から移植してエンコーダー自体は機能するようになった。ただし入手した個体は大分古いようでファームウェアがアンドロイドのSynScanで上手く制御できない。手持ちのハンドコントローラだとブライトスターアライメントは機能したが、2スターアライメントは正常に制御できない。この機械の最新のファームウェアは入手できないので完全な修理は難しい状況になってしまった。まあ、それでもエンコーダーが治ったので星が西から登るような状態は回避できるようになった。導入や追尾の精度はこれから検証はしてみるが、軸のギヤの歯数は80なので同60枚のミードのETXに近い結果が予想され期待はできないだろう。

水平軸のエンコーダー この上にプラ製のギヤが乗る
赤外LEDとフォトトランジスタ
ハンドコントローラで制御する

赤外線は目で見えないのでスマホカメラで確認した

ギヤの歯数は80で両軸同じ


2023年4月2日日曜日

65Bを創る

 所有しているレンズでタムロンの360Bというレンズがある。いわゆるサンニッパでFL300mmF2.8である。このレンズはシリーズ末期のタイプでその前のモデルは60Bという型になる。この60Bには標準で専用テレコンがついていて、それをつけるとタムロン65B相当のFL420mmF3.9に化けるのだ。だが360Bにはこのテレコンが付属していない。単に価格を下げるためオプションにしたのかと思っていた。たまたまこのテレコンを入手したので装着しようとしたが、何かの形状的な問題ではまらない。どうも360Bのフレアカッターが長いためテレコンの底に当たり装着ができない事が判明した。レンズの構成とか変わっていないようだし、何故こんな所を変えるのか不可思議だ。更に調べてみると海外のユーザーで邪魔なフレアカッターを切断して取り付けができた人がいた。という事で私もやってみることにした。テレコンの取り付け面の底に当たらなければいいので6.5mmほど金ノコでギコギコした。これで無事テレコンがはまりタムロン65B相当のレンズが完成した。古いレンズだけど人気があるようで結構な価格するんだよね。専用に設計されたテレコンなので相性はバッチリだ。

フレアカッターの取り付け面からの出は9.5mmもある

6.5mm程切断した後の状態

取り付けができた

恒例のテスト撮影 ボーグ60EDに遜色ない解像だと思う
 



 


2023年3月29日水曜日

69年物

 カメラレンズで500mmのキャノンレンズをフローライトの誘惑に負けてポチってしまった。F値が5.6なので90mmフローライト相当で、何と1969年物のレンズという事になり50年以上前のレンズとなる。所有しているレンズでも最古の物かもしれない。経過している年月を考慮すると外観は相当くたびれている。レンズも中玉のあたりにクモリが発生している。クモリは分解してセリウムで研磨したら落とす事ができた。どうもコーティングの劣化と思われる。組み立てて無限遠を調整してテスト撮影に臨んだ。丁度今頃高度が上がってくるM3の撮影で性能を見てみた。その結果解像力の点では望遠鏡にはかなわないし、カメラレンズでもこれよりいい結果を示すレンズもあるので年代相応といえる残念な評価となった。さすがフローライトで色収差は少ないのだが、残念ながら解像力の点でそうなってしまった。

購入時の満身創痍の状態
清掃と調整を完了
特に悪い所はなさそうだが特別良いとも言えない微妙な結果だ。
90mmと考えるともう少し解像してほしい。

2023年3月4日土曜日

C5の整備

 以前購入したC5の状態だが補正版のクモリやミラーの状態があまり良好ではない事がみてとれたので、分解整備する事にした。前のオーナーがいろいろ改造したようだが、その影響か内面反射もあまり良好ではないようだ。なぜか補正版のセルにナットを接着剤で固定してあるのでこれを剥がして黒塗装した。筒内部も植毛紙を貼ろうかと思ったが、以前やったことがあるが貼りにくいのでテープでやることにした。影武者という艶消しテープを使ってみたがベタつきもなくてよさそうな感じだ。組み上げてシリウスの焦点像で光軸を合わせた。レーザーコリメーターで概略合わせたのだが、大分ずれがあるのがわかる。最終的には恒星で合わせないと駄目という教訓どおりだ。





 


2023年3月1日水曜日

春の予感

 庭の木々にも春の装いが見えてきている。李と杏には蕾が見えてきて今年は李の花が昨年よりありそうだ。ビワの木は安定していて毎年収穫ができている。山桃は剪定の仕方を変えたら花芽がつくようになった。枝先を切り込む剪定はNGなのが判明した。





 

2023年1月31日火曜日

いつもと違う風景

 冬の寒冷な期間はビニールハウスを建てて植物を避難するのが恒例の行事だった。今年はそれを中止した。理由は寒さに弱い植物の数が減った事が大きな理由だ。今年も家の中に避難させた植物はあるが、わずか4個体である。残る植物はある程度の耐寒性を持っている種類ばかりだ。寒さで葉は枯れているが春には芽が出てくると期待している。同じ頃購入したグァバなのだが、寒さに対する抵抗力は個体ごとにいくらか違いがあるようだ。