同じマクストーフカセグレンでもETX-90を分解してみると、こちらは光軸が調整できる機構になっている。フリップミラーを外すと押しネジ、引きネジの6本が出てくる。引きネジが完全に引いた状態で固定されていて、出荷時にキチンと合わせてあるかはわからない状態だ。このネジは外部からアクセスができないので光軸の状態を見ながらの調整はできない。また調整範囲も数ミリくらいで調整可能な範囲が狭い。レーザーで概ね合わせてテスト撮影してみた。ETX-90は焦点距離が1250mmもあるので、補正レンズで900mm位に落とした。星像の形を見ると初期状態から改善はされているが、特有の丸い光条が認められる。正確に軸を合わせればこの光条は目立たなくなるかもしれないが、このメカニズムでは微妙な調整が難しい。
フリップミラーを外した状態
調整後のETX-90
最初の状態での画像
調整後の画像
2019年12月21日土曜日
2019年11月24日日曜日
マクストーフカセグレンは光軸調整不可
前回紹介したカセグレン式のSPACIA800だが、正確にはカセグレン式とは言えないようだ。球面鏡と補正レンズを利用したカセグレン風の光学系と言う方が的を得ているようだ。この望遠鏡は光軸が正確に合えばかなりのレベルまで到達できる。私の持つ望遠鏡で他にはシュミットカセグレンとマクストーフカセグレンがある。このうちマクストーフの方は画像がいまいちなので、修正できないか構造検討してみた。これは副鏡の位置を修正できない構造なのと主鏡をシフトさせる方式のため光軸修正は無理なことがわかった。主鏡の傾きを補正はできるが、光軸が修正可能とみられる変化を認められなかった。
やはりマクストーフは残念だが組み立て精度が性能限界となる。
副鏡は補正板と一体で修正機構はない
主鏡側にも調整機構はない
これは改善後のSPACIA800による画像
やはりマクストーフは残念だが組み立て精度が性能限界となる。
副鏡は補正板と一体で修正機構はない
主鏡側にも調整機構はない
これは改善後のSPACIA800による画像
2019年11月15日金曜日
カセグレンの光軸修正は難しい
これまで気になっていたが、なかなか入手できなかったカセグレン鏡筒を入手した。それはSPACIA800というカセグレン式の望遠鏡だ。ネット情報はあまりないのだが、どちらかというと否定的な意見が多いとの印象だ。実際にこれでテスト撮影をしてみるが、やはり良い星像は得られない。何度も光軸修正してやるのだが、全く改善されないのであきらめてきた。今回は完全に分解して清掃して、副鏡の位置も正確に調整して組み立てたが改善はされない。ダメ元で恒星の焦点内外像で調整してみた。実はこれが当たりで、なんとか見るに耐えるくらいまで改善できた。ニュートン式はアイピースやレーザーで合わせていい星像が得られるのだが、カセグレンは最終的に焦点像で調整しないとだめだ。でもいい教訓が得られたと思う。この望遠鏡の印象はピカイチではないが、そこそこの画像は得られる。ただし、私のようなシロートには扱いが難しいシステムである。
主鏡部
副鏡は50mmもある。
改善後の星像 大分星像が小さくなった。
焦点像で調整する前 星が膨らんで歪んでいる
SPACIA800鏡筒(口径100mm FL800mm)主鏡部
副鏡は50mmもある。
改善後の星像 大分星像が小さくなった。
2019年10月31日木曜日
2019年9月30日月曜日
光害防止フィルター
以前LPR-1という光害防止フィルターを購入したのだが、活用事例がいまいち伸びない。必要性は理解できるのだが、結果が伴わない。特殊なフィルターなので撮影にかなり影響があるのも確かだ。また高価なので大口径のタイプが入手しづらい。最近新しいタイプのフィルターが出て、値段も比較すると安いので試してみた。LPR-1だと夜空がグリーンぽく写るが、このフィルターは発色にあまり影響がないみたいだ。空のカブリも抑えられているかどうかは今後比較検証してみよう。
LPR-1+200mm(f4)
STRN+200mm(f4)
STRN+300mm(f5.6)
LPR-1+200mm(f4)
STRN+200mm(f4)
STRN+300mm(f5.6)
2019年8月30日金曜日
サンニッパ
サンニッパとは328円のことではない。カメラレンズで300mmf2.8の事である。300mmの望遠レンズは明るいものではf4.0あたりのが多い。f2.8だとこれより1段明るい。単純計算でもレンズ口径は107mmもあり、大きくて重いレンズだ。値段も高価で発売時は30万円以上はしていた。古い銀塩時代の中古品でも数万円もする。その天体写真の効果はいかほどか、今後撮影して調べていきたい。今回とりあえずのテスト撮影をしたが、メーカーの技術の粋を追求した商品だけあり、画質はいい感じだ。球状星団も撮影したが、星の分離もある程度できている。
328の装着状態
その下の228(200mmf2.8)
アンドロメダで撮影テスト
328の装着状態
その下の228(200mmf2.8)
アンドロメダで撮影テスト
2019年8月28日水曜日
2019年7月30日火曜日
メロンの網目
マスクメロンがいい感じになってきた。6月の中旬ごろ結実したと思われるが、そろそろ収穫してもいいかもしれない。メロンの網目だが果実表面に発生したひび割れなんだそうな。亀裂が出た後樹液で修復するのだが、その痕跡が網目になるそうだ。7月初めの状態から見ると網目が大分それらしくなってきた。もう終わりになるが、今年はブルーベリーが非常によく採れた。このブルーベリーは接ぎ木の苗を購入したもので品種は不明だが、接ぎ木なので当然ハイブッシュ系と思われる。ホームセンターでよく売られている苗はほとんど挿し木苗で、多くは1-2年で衰弱して枯れてしまう。ブルーベリーは土壌と当地の気候から接ぎ木でないとここまで育たない。
7月初めころ
7月中旬ころ
現在の状態
ブルーベリー
7月初めころ
7月中旬ころ
現在の状態
ブルーベリー
2019年6月30日日曜日
2019年6月14日金曜日
球状星団の写り検証
望遠鏡の性能はどのくらい差があるのか、何種類か比較できる資料ができた。同じ撮影対象のM3球状星団の中心部を拡大トリミングして状態を比較してみよう。実際にやってみると、望遠鏡の性能差は明確にわかる。所持している中で最も高性能なのはビクセンのED102Sである。画像はレデューサーを入れてもかなりシャープで、他のシステムとはっきりした性能差が認められる。僅差ではなくダントツの一位という印象だ。2位は同程度な印象だが同じビクセンのR150S反射とPENTAXのED75HFであろう。拡大率で不利なED75の方が実質2位なのかもしれない。反射式は何本かあるが、色収差はないけれど、なぜか画質的にあまり良くない結果である。基準機のファミスコ改は4位、以下はRXA360,GT68,AZ90、ニュープラネットと続く。カメラレンズで最もいい画質は今のところタムロンのSP31Aだが、写りの差は歴然とした違いがある。シーイングなど同じ条件ではないが、今後も他のシステムを試して検証の幅を広げたい。
ビクセン ED102S
ビクセン R150S
PENTAX 75EDHF
ファミスコ改造機
タムロン SP31a
2019年5月18日土曜日
球状星団いろいろ
よく観えるだとか、よく写るなど普段何気なく使ってしまう言葉であるが、そもそも比較対象と基準が明確ではない。一応基準の光学機械は決めてあるが、内容は客観的な基準があるわけではない。そこで球状星団の出番となる。球状星団は大きく見えるものは月よりも視直径が大きいω星団から大きな望遠鏡でないと星が分離できないものまであるようだ。光学機器の能力査定に使えるかもと思い、いくつか撮影してみた。M13のように大きくて見栄えするものから、M53のように小口径だと星に分離が難しいタイプもある。傾向としては当然口径が大きい方がよく解像しているが、レンズや鏡の出来具合で前後する場合もある。それとカメラレンズの解像力は望遠鏡のそれよりも低い。こうして並べてみるといろいろなパターンがあると思う。基準機は60mm屈折(ファミスコ改造)である。基準としただけの事はあり、よく解像している。
M3 150mm反射
M13 60mm基準機
M5 60mm基準機
M12 60mm基準機
M53 102mmED屈折
M92 60mm基準機
2019年4月29日月曜日
今年の有望株は
気が付くといつの間にか開花と結実が連続して経過していた。例年通りのもあれば、今年初めてついたのもあるし、いつになくたくさん結実しているのもあった。そんな中で今年の有望株は何かと考えると、一番はホワイトサポテだろうと思う。花が本当に半端なくついて結果してきている。最終的にどのくらいになるか予想がつかない。過去に一度大きな実がついたクシオの他にスマザーズもたくさん開花しているところがいい。リンゴの木も3本ともよく開花している。杏のハーコットも昨年より着いているし、ビワが結構たくさんついたが葉が少ないのが気になる。そんな中例年どおりに赤い花が咲いてきている。
2019年4月1日月曜日
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