2024年3月19日火曜日

隠れた名品

 先日安価だったのでポチッてしまったレンズがMAMIYA-SEKOR ULD C 300mm F5.6である。このレンズは情報もないので詳細は不明なのだが、ULDとあるのでどうやらEDレンズと思われる。入手した個体はカビやバル切れはなくきれいな状態だった。古いレンズなのであまり期待はしていなかったが、アダプターを追加入手し三脚座を流用してテスト撮影に臨んだ。その結果かなり優秀なレンズであることが判明した。開放だとコマ収差が目立つので一段絞ると各種収差が目立たなくなる。その解像力は驚きで、私が持っている300mmのトップクラスではないかと思う。それはM3球状星団の分離状態で判断できる。普通のカメラレンズだとぼやけた団子のように写り、星に分離できるカメラレンズは希少だ。その解像力は天体望遠鏡レベルといえる。開放でF5.6という、あまり明るさをがんばらない設計がよかったのではと考えている。 






2024年2月28日水曜日

いつもと違う植物の風景

 今年は暖冬のせいで植物がいつもと違う状態で春を迎えようとしている。桃の花がもうすぐ咲きそうな今日なのだが、李も開花の準備をしていると同時に結実している。年末のころに開花した花が何個も既に結実して大きくなってきているのだ。洋梨も同じ頃開花して実がついたのだが、こちらはその後の寒さのせいで落ちてしまった。ホワイトサポテも2月から開花していて、受粉樹のバーノンもちらほら咲き出しているが、受粉が出来ないから結実は難しいかもしれない。今年は春が2度訪れたような変な光景が見られる。あとガーデンシクラメンが定着したようで今年も花が咲きそうだ。







2024年1月17日水曜日

架台インターフェイス作成

 中古セレストロンのNexStar4SEを入手したが、三脚は付属していない状態だった。これは想定済みというかむしろその方が手狭なので好ましい。ただ使うにはやはり三脚はあったほうが使い易いので、AZ-GTEの三脚へ乗せるように接続部を自作することにした。三脚用の穴が3か所開いていて、ボルトのサイズはUNCの3/8インチネジだ。AZ-GTE三脚へは3/8インチ板付きナットを使って接続する。これをCADで図面を作成して加工した。加工と言っても合板のカットと穴あけの単純な加工だ。板付きナットの部分が底面と干渉するか心配したが、底の中央部分がへこんでいるため丁度良い事になった。早速取り付けてセットアップしてみた。軽量な鏡筒なら問題はなさそうだ。






 

2023年11月28日火曜日

新たなるバズーカ

 大口径レンズという名にふさわしいレンズをゲットした。それは古いシグマのレンズで500mmF4.5である。重さがカメラも含めると4キロもあるのでAZ-GTEで駆動するのには無理がある。ここは素直にGPに搭載してプレアデス星団をテスト撮影してみる事にした。さすが赤道儀でAZ-GTEとは追尾性能が違う。このレンズは明るいせいなのか輝星にゴーストが発生する。APOなんだけどガラス材が古いタイプで色収差は結構出ている。これらは絞り込んだり露出を落とす事で目立たなくなる。特殊効果を狙って星条を出したわけではないがかなり目立つ画像が得られた。プレアデスにはこのキラキラ星効果はプラスな印象だね。





2023年9月13日水曜日

原点回帰

 天文趣味に復帰したのは2016年ごろからで、手始めに入手して使ったシステムがmeadeのETXー70だった。かなりヘビーに使い倒して壊れてしまい、今この機械は原型をとどめていない。今回オークションでこの弟分のETX-60を入手できた。出品者の説明によると、どうも壊れているようで修理して使ってみようと考えたのだ。手元に着いて確認してみると水平方向と垂直方向ともモーターは動作しオートスターでアライメントもできていそうな印象だ。モーター校正のメッセージはよく出るので無視してよい。オートスターは494でバージョンが1.0Jとかなり古い製造年と思われる。かつての70のは1.2Jだったのでそれより2世代も古いようだ。この個体の問題はそれよりも望遠鏡の光軸がひどくずれている事だ。どう修理するか検討した結果フリップミラーの軸にある切り込みを埋めて無くした。これにより正しい光軸付近でミラーが固定できた。これはETX全般に言える事だが、筐体がプラ製で強度不足な事と、駆動ギヤの歯数も60枚と少ないため導入精度が良くない欠点はあるが、今度は壊さないように使おうと思う。

 

ETX-70付属の494オートスター
今回の機械の494オートスター
レンズのみ60mmで鏡筒は同じ物を使っている
外観は70と全く同じ
これで光軸を確認した
 
 

2023年7月30日日曜日

バルサム劣化修理

 古いレンズを入手すると貼り合わせレンズのバルサム劣化とかバル切れと呼ばれる状態の個体がままある。これの修理は極めて厄介で以前には熱湯で煮沸する方法でレンズを割った事があったので、それからは避けてきた。今回シグマの180mmを入手したのだが、クモリありのレンズという認識だった。分解して中玉のクモリはある程度軽減できたが、よく見ると更に中の方でなにかが流動したような痕跡が認められる。アセトンを塗布して更にレンズを分解すると、この組の後半が2枚の貼り合わせレンズで貼り合わせ面にバルサム劣化を確認できた。今回は煮沸による振動を避けてオーブン加熱による方法でバルサム剥がしをしてみた。条件は200度の20分でやってみたが、一回で分離ができた。ただバルサムが少し焦げて褐色に変質してしまった。もう少し低温でよかったのかもしれない。あと本来はバルサムで再貼り合わせすべきだが、面倒なのと気泡が入りそうなのでそのまま組み付ける事にした。レンズの動作などは特に問題は発生しなかったが、画質の変化などはわからない。





2023年7月12日水曜日

生き残った熱帯果樹

 何年か前まで熱帯果樹の栽培に挑戦していたのだが、限界が見えてきた事もあって最近は消極的になっている。というか新たに購入はしないで、それまでの植物の維持管理に努めていた。別に手を抜いたわけではないのだが、何本か枯れてしまったが生き残った植物もある。ホワイトサポテとグアバとピタンガなど比較的寒さに強い植物はわかるが、チェリモヤとアテモヤが無事なのは意外だ。ピンクマンモスなどは10年以上の栽培歴があり、ジェフナーとエルバンポでも購入後5年以上経過している。エルバンポは早生種のようで最も進捗が早く、ジェフナーが中生でピンクマンモスは晩生の順番だ。今年も何個か収穫はできそうで楽しみである。

手前からジェフナー、ピンクマンモス、エルバンポ
エルバンポの幼果 現時点で大梅くらいの大きさになっている
結実したばかりのジェフナー