2018年11月26日月曜日

ジャンク品のリスク

私の趣味を一言で表現すると、何というのだろう。そうだね、ジャンク品を利用した天体撮影という事かな。私の保有機材は新品で購入したものも少数あるが、その多くの機材はオークションやリサイクルショップで購入したジャンク品である。ジャンク品は安価な反面、ゴミになる危険もある。そのいい例がミラーレンズである。都合4点購入したが、3点は外れで天体に使用するには不向きな結果であった。これは、事前のネット情報などでは不十分で最終的には使ってみないとわからないというのが結論である。これはミラーレンズに限らず、他の機材にも共通する事項である。最後に購入したタムロンのSP-55BBが唯一何とか使えるレベルのミラーレンズだった。他は収差による歪みで星が点に写らない結果だった。無駄なものが出来てしまう反面、期待していないが意外に使えるものがあったする事もあるので、こうした発見も趣味の一環ととらえている。結果使えなかった3点も天体撮影には向かないのであってレンズとして使えないわけではない。これがジャンク品再生の醍醐味なのかね。

 唯一使えるミラーレンズ これもカビありのジャンク品だった。
レンズキャップは廃品利用の自作品。
これで撮影した画像 他のレンズに比べて特に優れているという訳ではない。
ミラーレンズの長所 色収差が目立たないメリットはある。

2018年11月25日日曜日

屈折望遠鏡の光軸合わせ

これまで屈折望遠鏡の光軸は意識した事がなかった。今まで所有している望遠鏡は光軸を合わせる機構もないのでそのまま使っていた。今回入手したGT-68は光軸調整のネジがついている。おきまりでカビありのジャンク品なので、分解してカビはとれたが光軸を合わせる方法がわからない。ネットで調べると専用のアイピースというか冶具を使用して合わせるようだ。私はこれまで反射望遠鏡はレーザーコリメーターで合わせているので、光軸アイピースは所有していない。そこでこれを応用して対物レンズの下に鏡をおいてやってみると、それらしく出来た。厳密にはこれでは不正確かもしれないが、今までの状態を考えると多少はましなのではと思う。この方法で所有している鏡筒を調べてみると、大体は合っているがジャストな状態ではない。一部の機種は調整もできないので、ずれた状態でそのまま使うしかないようだ。





2018年11月16日金曜日

ズームレンズを見直す

ズームレンズは画質が劣るため今まで購入しなかった。果たして本当にそうなのか、少数だが所有しているレンズは確かに画質がよくないと思う。収差が大きくて星が点に写らないとか、周辺部で流れが大きいとか、周辺減光が大きいなど様々である。これらの点が改善されれば、ズームレンズのメリットが十分発揮できるのだ。何点か評価の高いレンズが入手できたのでテストしてみた。入手したのはタムロンの30aと19ah、それとトキナーのat-x828である。これらの共通点は明るく、F値が一定という事があげられる。19ahだけ通常のガラスレンズで他はLDやSDなどの特殊ガラスを使っている。
テスト撮影の結果、これらのレンズで撮影できた画像はシャープで申し分ない。私的な目的ではこれで十分といえる。この世界は上を追求すればきりがないのだが、安価に簡単に短時間でそれなりの成果が得られれば私はそれで満足なのである。3つのレンズそれぞれが使えるレベルにあり、甲乙はつけがたいが自分の印象としては30aがいいと思う。

 左からat-x828、30a、19ah
 19ahの画像 色収差はあるが画像はシャープだ
 30aの画像 19ahに加えて色収差もよく補正されている
atx-828の画像 SDレンズで色収差は取り切れていないが画質に不満はない

2018年11月12日月曜日

反射望遠鏡の改造

主鏡径114mmで焦点距離500mmの短焦点反射望遠鏡を入手したのだが、性能が全然良くない。球面鏡なのはいいとしても中心部から周辺部まで良像エリアが全くないというひどい状態である。これではさすがに使えないので改造に着手した。主鏡を100mmのFL600mmの放物面鏡に入れ替えて、副鏡も50mmの大きなものに入れ替えた。500mmの筒に600mmを入れるので中心部遮蔽が大きくなるが仕方ない。短焦点の反射は光軸がずれやすくシビアなので調整が手間取ったがなんとか合格圏まできた。ちなみにミードのDS2114のエクステンダーレンズを外した改造鏡筒は、同じ球面鏡でもさらにFLが短く条件がよくないが、中心部はシャープである。こうでなくては望遠鏡としての価値がない。

 改造後の反射望遠鏡 筒外焦点距離が長い
 口径遮蔽50%のでかい副鏡
この 改造望遠鏡で撮影したアンドロメダ
ミード改造望遠鏡での撮影

2018年11月11日日曜日

ETX70最終形

壊れたETX70が最終的に行き着いた形は、モーター駆動システムをコスモウィングに移植して駆動ギヤを赤経50枚、赤緯40枚で制御する形になった。最初動かしていたスカイドリームの赤道儀は赤経軸の精度不良で追尾の要求仕様を満たすことができなかった。私が所有する赤道儀は自動導入・自動追尾と自動追尾のみの2タイプで4台ある。ビクセンのGP+EQ5GOTO、SP2軸駆動、NP1軸駆動とこのETX70改造赤道儀の4システムだ。ビクセンの赤道儀は全て200mmでの自動追尾60秒以上の基準はクリアできたが、ETX70改だけ未達成であった。どうも最終駆動のギヤの歯数が20枚と少ないのが影響しているようだ。そこで追尾に必要な赤経側は50枚とほぼ限界まで歯数を大きくした。この条件でテストしたところETX70改もめでたく基準をクリアできたのだ。ただし、搭載能力は最も小さくて2キロ程度と思われる。しかしETX70ベースなので当然自動導入・自動追尾のシステムである。
これにて2カ所での撮影をそれぞれ2システムで行える体制ができたのだ。

ETX70改造(コスモウィング)
追尾精度は向上したが、負荷能力は低い。
GP+EQ5GOTO
保有している中で最も高精度で高負荷なシステム
SP2軸駆動
駆動は2軸あるが、機能的には1軸で十分 と思う。精度と負荷能力はGPと同じ程度。
NP1軸駆動
モーターシステムが古いので追尾精度はぎりぎりセーフくらいかな。




2018年11月4日日曜日

サイクルポートの再生

先月初めの台風は大きな被害をもたらした。Rayoが住んでいた小屋は暴風で吹き飛んでしまい壊れてしまった。それでも分解して修理を続けてやっと再起ができた。強い風で大分いたんでいるので補強をしないといけない。このごろジャンクレンズの修理を続けている。個体数もだいぶこなしたので、経験値が向上しこのごろはカビだけでなく、白濁やバルサムギレなど難易度の高いのも直している。レンズも人間と同じで歳を重ねると白内障と同じようになるのは驚いた。白くかすんだようなレンズでも再生すればいい画像が得られるのである。テスト撮影してみたが、かなり古いレンズで2群4枚の単純なレンズ構成だが比較的よく写っている。使用した感想はピントの山がわかりにくいレンズだと思う。レンズ設計の古さだけは直しようがないという事だね。

             上棟中のサイクルポート
              カビ+白濁のレンズ
清掃修理後
このレンズで撮影した画像