2023年5月31日水曜日

ETX赤道儀の再修理と調整

 そういえば数年前に故障したETX赤道儀が修理途上でそのまま残っているのを見て思い出した。電源が入らない故障はすぐに直したのだが、モーターのパラメーターを記録したノートが行方不明で調整作業が進まない。ウォームホイルの歯数は100枚なのは記憶していたが、ウォームギヤの駆動ギヤを50枚で減速して動かしているので特殊な環境だ。おそらく同じものは世界広しといえないだろうと思う。赤経は24時間360度を100枚で表現する事から一回転を何分何秒で回すかは計算でわかる。モーターユニットはETX70の物で構成しているが、水平と垂直でどうも駆動が違うようだ。赤緯方向のパラメーターがどうも計算結果と違う印象を受ける。暗い中で現場合わせは大変なので昼間にシミュレーションで合わせた。先生役はEQ5GOTOにやってもらう事にした。先生と同じ方向を向くようにパラメータを設定した。これによると約3.5くらいになり計算値2.85とかなり違う結果になった。赤経方向はおおむね同じ方向を向いていて修正の必要はなさそうだ。あとは実際の星空での調整となる。

修理ができたETX赤道儀
赤経駆動状態
赤緯方向の調整

赤経方向の結果


2023年5月18日木曜日

SE-AT100N修理苦戦中



 電源が入らないジャンク品という名目で出品されていたSE-AT100Nを入手した。届いた商品を確認してみたら電源は入り問題はなさそうだ。これはラッキーと思いテストしてみたのだが、追尾機能は壊れていて全く実用にならない。水平がどうの方角がどうのというレベルの問題ではない。西から東へ追尾しているのでどんどん目標天体から離れてしまう。仕方ないのでばらして内部を確認してみると、角度制御はDCモーターにエンコーダーを使っている。この水平方向の赤外LEDが切れているようで発光していない。この部品は壊れたミードの機械から移植してエンコーダー自体は機能するようになった。ただし入手した個体は大分古いようでファームウェアがアンドロイドのSynScanで上手く制御できない。手持ちのハンドコントローラだとブライトスターアライメントは機能したが、2スターアライメントは正常に制御できない。この機械の最新のファームウェアは入手できないので完全な修理は難しい状況になってしまった。まあ、それでもエンコーダーが治ったので星が西から登るような状態は回避できるようになった。導入や追尾の精度はこれから検証はしてみるが、軸のギヤの歯数は80なので同60枚のミードのETXに近い結果が予想され期待はできないだろう。

水平軸のエンコーダー この上にプラ製のギヤが乗る
赤外LEDとフォトトランジスタ
ハンドコントローラで制御する

赤外線は目で見えないのでスマホカメラで確認した

ギヤの歯数は80で両軸同じ